古墳の森TOP千葉の古墳>栄町の古墳 千葉県の探検古墳一覧

りゅうかくじ じいんあと
龍角寺寺院跡
【Remain of RYUKAKUJI-Temple】
探検日(写真撮影日)  平成15年03月22日
データ作成日  平成15年04月24日
最新データ更新日  平成16年10月21日

所在地 千葉県印旛郡栄町 アクセス Mapion地図

<配置図>

 印旛沼と利根川に挟まれた台地上に白鳳仏で名高い龍角寺がある。
 資料館から浅間山古墳を経て、北へまっすぐに延びる古道(通称白鳳道)を1.3km進んだところにある。
 東国最古の寺院の1つとして知られ、全国でも最大級の方墳・国指定史跡 岩屋古墳を造ったこの地域の有力豪族が、7世紀後半頃に建立したものと考えられている。
 寺伝によれば、和銅2年(709年)、龍女が化来して一夜で建立し、薬師仏をはじめ諸仏を安置したと伝えられている。

岩屋古墳
 また、雨請祈祷で知られるが、その昔大干魃の年に龍神が自分の身を3つに切ってまで人々を助け、その2本の角の生えた頭を納めて龍角寺と名付けられた。
 現在、白鳳時代に建てられた建物は残っていないが、本尊の鋳造薬師如来座像(重要文化財)や境内の塔跡(史跡)、瓦窯跡のほか、屋根瓦や鴟尾が当時のものとして残っており、第一級の文化財が数多く残されている龍角寺は、大変貴重な古代仏教文化の遺産といえる。

<金堂跡>

 金堂跡は、薬師仏が安置されている建物の北側、塔心礎の西側にある方形の基壇として残っている。
  
 昭和46年に調査がなされ、旧基壇の構築には、版築(土を少しずつ突き固めていく方法)の手法がとられていて、現在の基壇は江戸時代に増築、拡大したものと考えられている。
 また、現在の礎石の位置もこの時に動かされているようである。
旧基壇は東西の間口15.5m、奥行き12.4mである。

<塔の心礎(不増・不滅の石)>

三重の塔の中心礎の石にたまった水は、大雨でも日照りでも増減しなかったと言われている。

 金堂の礎石と同様に花崗岩でできており、長径2.49m、短径2.03m。
 孔は二段になっていて、外径81.8cm、内径66.6cm、深さ12.1cm。


 南側と北側に水流しの溝が彫られている。

 この塔は、心礎の穴の直径から、高さ33mの三重塔と推定されている。

<仁王門跡>


<白鳳道>

自然の地形を利用しないで、森や古墳群の間を、南北一直線に龍角寺に続いている。

白鳳時代(7世紀後半〜8世紀初め)に龍角寺が建てられたときから使われていた道と考えられている。

 


古墳の森TOP千葉の古墳栄町の古墳

千葉県の探検古墳一覧

 

房総の古墳を歩く(改訂版)
房総の古代・上海上氏族
房総の古代史をさぐる

著者:麻生優 /鈴木道之助
出版社:築地書館
価格:税込 1,890 円

古代の生きた姿を、県内にとどまらず関東及び日本の歴史との関連で解きあかし、最近の発掘のうごきもくわしく述べました。また、ミニガイドや展示施設一らんも付し、ガイドブックにも活用できる、中・高生からのたのしい読物。

【目次】
1 房総の古代史をまなぶ/2 房総のあけぼの―旧石器時代/3 房総の成立と縄文文化/4 農耕文化のめばえ―弥生時代/5 大王の鉄剣をさぐる―古墳時代/6 瓦でさぐる古代寺院のなぞ/7 房総の遺跡―最近のうごきから/付(千葉県のおもな古代史関係展示施設/千葉県のおもな古代史関係研究機関)
房総の古墳を歩く(改訂版)  

芝山町町立芝山古墳・はにわ博物館友の会

芝山町立博物館友の会の会員が、実際に千葉県内の代表的な古
墳を歩き、わかりやすく、歩きやすい古墳歩きのガイドブック。
 平成の市町村大合併に合わせ、案内地図や市町村名を改めた改訂版で、新たに
千葉市南部地区のコースを追加。

 

 

 

 

inserted by FC2 system