↑後円部基壇面の南に開口する羨道入り口。ビニールシートがかかっていたが、外して中を撮らせてもらった。 |
【横穴式石室】
・構造:両袖型素形の平面形。
・向き:後円部基壇面の南に開口
・石積み:乱石積、横積、小口積
・石材:碓氷川産の安山岩の転石、秋間石と呼ばれる溶結凝灰岩製の割石
・石室正面の基壇面には墓道や埴輪区画などの施設はない
【サイズ】
全長:10.75m
玄室長:4m
奥壁幅:2.3m
高さ:1.95m
羨道:7〜8m【彩色】
玄室の壁面全体がベンガラによって赤色塗彩
関東地方の横穴式石室としては初期の特徴的な例
←約8mも続く細長い羨道。
入口から玄室にかけて2段に約1.5mも下がる構造。
真っ暗な地下へと続く羨道は、まるで黄泉比良坂を彷彿とさせ、傍若無人に中に足を踏み入れることは気がひけた。
【出土遺物】
副葬品:石製模造品(鏡、刀子、臼玉、盾など)、銀製垂飾付耳飾、勾玉(硬玉、ガラス製)、管玉(碧玉製)、切子玉(水晶製)、算盤玉(水晶製)、棗玉(ガラス製)、丸玉(水晶、ガラス、金銅製)、小玉(ガラス、琥珀製)、金箔入り3連ガラス玉、金銅製三輪玉、馬具(鉄地金銅製辻金具)、直刀、鉄鏃、挂甲小札、須恵器(坏、高坏、長頚壷)、土師器(坏)など。
墳丘より:円筒埴輪
【群馬大学、安中市教委に保管(一部東京国立博物館蔵)】
【周溝】 馬蹄形の内堀、外堤、外周溝で構成される。
内堀:後円部で幅約18m
外堤:幅5m〜9m。
外周溝:幅1m〜2m。
【葺石】 上下段とも河原石による。
縦に目地を通して葺かれており、1メートルほどの施工単位の区割りが明確。
【埴輪列】 幅6mほどの基壇面に、縁辺部に密着状態で円筒埴輪列が樹立。
また、くびれ部頂部平坦面の縁辺にも密着状態の円筒埴輪列。
形象埴輪の樹立位置ははっきりしない。 |