【古墳群の調査】
・1948年〜1950年、群馬大学が県指定史跡である壇塚古墳、鏡手塚古墳を含む6基の古墳を調査 。
・1981年と1983年にほ場整備に伴って古墳群域すべてを対象として27基の古墳。
・1992年には村道工事に伴って地蔵塚古墳の墳丘部を粕川村教委が発掘調査。

　調査から、鏡手塚古墳、地蔵塚古墳、二子塚古墳の3基の前方後円墳と大型円墳である粕川村22号古墳の造営を契機として古墳群の形成が始まったことが想定される。
　その終焉は7世紀代で、前庭部からは8世紀代まで下がる須恵器の出土が認められた(8世紀代まで祭祀が行われたということか)。

　調査された古墳の埋葬施設はすべて河原石を用いた自然石乱石積の横穴式石室で、両袖型のものが大部分であるが、地蔵塚古墳や粕川村22号墳の主体部は袖無型である。
　石室前には前庭を設けるものが多い。
　石室からの出土遺物は、直刀、鉄鏃、耳環などの鉄製品が多く、玉類の出土は少なかった。

　出土遺物は粕川村出土文化財管理センターに保管されている。

【粕川村36号 壇塚古墳】

【粕川村44号 鏡手塚古墳】