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あらとむら147ごうこふん / おおむろこふんぐん
 荒砥村147号古墳 / 大室古墳群(?)
 

※写真は全てクリックで拡大します※


大室古墳群

大室古墳群は、国指定史跡となっている4つの前方後円墳を中心に、20数基の古墳から成り、現在、大室公園内に6基が保存整備されている。

前二子古墳中二子古墳後二子古墳の3基の大方前方後円墳は、畿内でも大型の前方後円墳が造られなくなる6世紀初頭から後半にかけて相次いで築造された 。

この赤城山南麓にはこの古墳を取り巻くように1000基以上の古墳が存在したと言われているが、この3古墳に匹敵するほど大規模で、しかも隣接して3基並んでいるのは、群馬県でも他に例が なく、この古墳群を造営した豪族の威勢を思わせる。


大室古墳群分布図


被葬者と上毛野氏

この地は上毛野氏の本拠地で、古墳群は上毛野氏の墳墓ではないかと言われている。

1878年(明治11年)、前二子古墳後二子古墳の石室が開けられ、 それぞれ豊城入彦命御諸別王の陵墓として申請されたが、 決定的な根拠に欠くとして、治定されなかった。
 



▲南側から

前二子古墳の南西3〜400m、
内堀M-4号墳の南300mほどの
畑の中に良好な状態で残存

墳丘を避けて耕作されており、
墳頂には小祠(上毛古墳綜覧
にも記載あり)も祀られている

個人の私有地であるようだが
大切に保存されている様子
 

荒砥村147号古墳

かつての勢多郡荒砥村に所在する円墳。

1935年(昭和10年)の群馬県下の古墳の一斉調査では、 荒砥村には群馬県では最多の365基の古墳が確認されており、この古墳は、荒砥村147号古墳と採番されている。

固有名称については不明である。

大室公園の南側に近接しており、「内堀遺跡群II」では、大室古墳群を構成する1基とされているようである が、前橋市教育委員会に確認すると、別と言う返答であった。

発掘調査などは行われていないので、詳細は不明である。

すぐ南東に、かつて発掘長された上諏訪遺跡C地点古墳(荒砥村54号古墳)が所在したようだが、削平されたのか、確認できない。
 



▲北東側から
 


▲墳頂の小祠と花
所在地 群馬県前橋市西大室町2747-1
(勢多郡荒砥村大字西大室字上諏訪2747ノ1)
アクセス
駐車場

大室公園の南側
別名 荒砥第147号墳(上毛古墳綜覧)
史跡指定 なし
築造年代  
形状 円墳
径:100尺(約30m) 高さ:26尺(約8m)
埋葬施設  
出土遺物  
周辺施設  
調査暦 なし 更新履歴

探検日(写真撮影日)  2019年09月16日
最新データ更新日  2020年06月26日

文献 『大室古墳群 史跡前二子古墳・中二子古墳・後二子古墳ならびに小古墳 保存整備事業報告書』前橋市
『前橋市 大室古墳群』 前橋市教育委員会
東国大豪族の威勢・大室古墳群 群馬 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
『内堀遺跡群、II、III、V』 前橋市埋蔵文化財発掘調査団(
『前橋市史 第1、2巻』 1971 前橋市
『群馬県史 資料編3』 1981 群馬県
『上毛古墳綜覧』 1938 群馬県
群馬県古墳総覧』2017 群馬県
【参考文献】
□「古墳めぐりハンドブック」群馬県立博物館
群馬の遺跡〈4〉古墳時代1―古墳
東アジアに翔る上毛野の首長 綿貫観音山古墳 (シリーズ「遺跡を学ぶ」119)
古代上毛野をめぐる人びと
東国大豪族の威勢・大室古墳群 群馬 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
古代東国の王者―上毛野氏の研究

 


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上州路散歩24コース

著者:群馬県歴史教育者協議会
出版社:山川出版社(千代田区)
サイズ:新書/220p
発行年月:2004年01月
税込 1,470 円

上州路の散歩コースと散歩事典。東国一の古墳文化上毛野、江戸北辺の守り上州、近代化遺産の宝庫群馬、常に時代の先端であった上州の地を訪ねる。
【目次】
第1部 上州路散歩24コース(相沢忠洋ゆかりの地を訪ねる/古墳時代上毛野の豪族をしのぶ/赤城山南麓の古墳群を巡る/上野国府・国分寺周辺を歩く/上野三碑ゆかりの地をたどる/中世新田荘を歩く/上野の名城箕輪城周辺を歩く/白井城と白井宿を歩く/東毛の山城に戦国をしのぶ/上州真田氏ゆかりの地を巡る ほか)/第2部 上州路散歩事典
東国古墳時代の研究

著者:右島和夫
出版社:学生社
サイズ:単行本/394p
発行年月:1994年05月
税込 7,646 円

【目次】
第1章 保渡田古墳群の研究/第2章 上野における群集墳の成立/第3章 上野の初期横穴式石室の研究/第4章 上野における横穴式石室の変遷/第5章 角閃石安山岩削石積石室の成立とその背景/第6章 総社古墳群の研究/第7章 截石切組積石室の研究/第8章 古墳からみた5、6世紀の上野地域/第9章 古墳からみた6、7世紀の上野地域
群馬の遺跡(4)

著者:群馬県埋蔵文化財調査事業団
出版社:上毛新聞社
サイズ:単行本/177p
発行年月:2004年11月
税込 1,300 円

【目次】
第1章 古墳時代の群馬は元気だった―群馬古墳学入門/第2章 豪族居館の発見/第3章 埴輪と古墳と古墳時代/第4章 巨石横穴式石室と豪華な副葬品―綿貫観音山古墳とその被葬者/第5章 多田山の唐三彩が語る歴史/第6章 群馬における古墳研究の歩み―『発墳暦』から観音山古墳・三ツ寺1遺跡まで/学習へのいざない
群馬の遺跡(5)

出版社:上毛新聞社
発売日:2005/01/01
サイズ/ページ:21cm/
定価:1,301 円

目次:
第1章 こうして古墳時代は始まった
第2章 黒井峯遺跡の発見
第3章 水田と畠
第4章 炉からカマドへ、農民たちの生活
第5章 群馬県の古墳時代集落研究のあゆみ―入野遺跡から黒井峯遺跡まで
学習へのいざない
 

 

 

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