【大胡地区の古墳】
1935年(昭和10年)の群馬県下の古墳の一斉調査では
、旧勢多郡大胡町に42基の古墳が確認されており、特に、横沢、茂木、堀越地区に古墳が集中していたということである。
現在、完存するのは、この稲荷塚古墳(大胡町25号)と堀越地区の堀越古墳(群馬県指定史跡)くらいである
。(半壊状態で残存しているものはある)
近年の発掘調査では、昭和10年に確認された他にも多くの古墳が造られ、集落や営まれていたことが確認されている。
【稲荷塚古墳】
墳頂には稲荷社が祀られており、古墳名の由来となっている。
多くの古墳が失われていく中で、この円墳は稲荷社が鎮座しているためか、墳丘が原型を留めている唯一の、貴重な古墳であり、前橋市(旧大胡町)の指定史跡となっている。
埋葬施設は未調査のため、不明だが、古墳が造られた年代が、横穴式石室が造られている時期と推測されるため、この古墳も横穴式石室だろうと考えられている。
※当初、見学の予定はなかったが、先に立ち寄った堀越古墳で近所の方に勧めていただいたので、訪問することにした。
【二つの鳥居】
一の鳥居には牛頭天王宮、二の鳥居には正一位稲荷大明神の文字がある。
お稲荷様だけでなく、牛頭天王(天王様)も祀っているようだ。
余談だが、牛頭天王を祀る地域ではきゅうりを作らないというような類話が各地にあり、上大屋でも天皇様を祀っているため、戦前まではきゅうりを作らなかったという話である。(「大胡町誌」より)
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