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             ならこふんぐん1ごうこふん(いけだむら16ごうこふん) / ならこふんぐん
群馬県指定史跡 
奈良古墳群1号古墳(池田村16号古墳) / 奈良古墳群
 


旧池田村の古墳

1935年(昭和10年)の群馬県下の古墳の一斉調査では、 池田村で47基の古墳が確認されている(池田村1号〜47号古墳)。

古くから「奈良の百塚」と言われた奈良古墳群や秋塚古墳群が所在し、古墳時代後期の群衆墳が密集している地域である。

その後の調査などで、奈良古墳群に41基、秋塚古墳群に7基が追加され、「群馬県古墳総覧〈2017〉」には95基の記載がある。
 

奈良古墳群

古墳時代後期の群集墳。

そのうち、ほとんどが消滅し、現在は奈良古墳群1号〜11号、16号、無名古墳の計13基が保存整備されている。

現在は公有地化されているが、以前は耕作地だったため、墳丘が削られ、石室が露出しているものが多い。

1980年(昭和55年)、奈良古墳群1号〜11号、16号の12基が、沼田市の史跡に指定された。

その後、2020年(令和2年)には、群馬県の史跡にも指定された。
 

調査歴

1935年(昭和10年)、36基が調査され、「上毛古墳綜覧〈1938〉」には池田村大字奈良に池田村6号から41号墳までが記載された。

1955年(昭和30年) 、群馬大学により、上記のうち17基と、その他古墳と思われるものが計59基が調査された。

その後、1992年(平成4年)、1999年(平成11年)、2005年(平成17年)などに、保存のための調査などが繰り返し行われ、「群馬県古墳総覧〈2017〉」には、総数77基の記載がある。
 



▲北側から

史跡範囲の北西に位置にし、
比較的よく墳丘を残す
 

奈良古墳群1号古墳

1935年(昭和10年)の群馬県下の古墳の一斉調査では、池田村16号古墳と採番されている。

1955年(昭和30年)、群馬大学による調査時には、群大11号墳と採番された。

古墳公園化のために公有地化された用地内の13基のうちに1基で、保存目的で、1992年(平成4年)などにも調査が行われている。
 



▲南側から


▲南向きに石室入口が露出


▲入口には柵があり入れない


▲柵から手を入れて撮影
 

▲奥壁

▲現地説明看板
 
史跡指定 沼田市指定史跡
 1980年(昭和55年)8月30日指定
群馬県沼田市指定史跡 管理者:沼田市
 1980年(昭和55年)8月30日指定
所在地 群馬県沼田市奈良町
(旧利根郡池田村大字奈良) 
管理者:沼田市
別名 奈良古墳群1号墳(群馬県古墳総覧〈2017〉)
池田村16号古墳(上毛古墳綜覧〈1938〉)
群大11号墳
沼田市N0213  奈良古墳群
アクセス
駐車場

通常見学可。駐車スペースあり
築造年代 古墳時代後期(7世紀)
形状 円墳 
直径12.5m×14.0m
埋葬施設 両袖型横穴式石室
出土遺物 墳丘:須恵器
埋葬施設:須恵器、人骨片
調査 (発掘)平成4.9〜平成5.3
文献 『沼田市史 資料編1』 1995 沼田市
【参考文献】
□「群馬県古墳総覧〈2017〉本文・一覧表編/古墳分布図編」群馬県教育委員会事務局文化財保護課
□「東国文化副読本 - 〜古代ぐんまを探検しよう〜」 群馬県文化振興課
□「古墳めぐりハンドブック」群馬県立博物館
□内堀遺跡群 仮称大室公園整備事業に伴う埋蔵文化財確認調査報告書 前橋市埋蔵文化財発掘調査団(1989)
□内堀遺跡群II 大室公園整備事業に伴う埋蔵文化財発掘調査概文化財発掘調査団(1989)
□内堀遺跡群X 大室公園整備事業に伴う埋蔵文化財発掘調査概報 前橋市埋蔵文化財発掘調査団(1998)
東国大豪族の威勢・大室古墳群 群馬 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
群馬の遺跡〈4〉古墳時代1―古墳
東アジアに翔る上毛野の首長 綿貫観音山古墳 (シリーズ「遺跡を学ぶ」119)
古代上毛野をめぐる人びと
東国大豪族の威勢・大室古墳群 群馬 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
古代東国の王者―上毛野氏の研究



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目次:
第1章 こうして古墳時代は始まった
第2章 黒井峯遺跡の発見
第3章 水田と畠
第4章 炉からカマドへ、農民たちの生活
第5章 群馬県の古墳時代集落研究のあゆみ―入野遺跡から黒井峯遺跡まで
学習へのいざない
 

 

 

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