古墳の森TOP群馬県の古墳邑楽郡大泉町の古墳


          しろのうちこふん(こいずみまち6ごうこふん)
大泉町指定史跡 城之内古墳(小泉町6号古墳)

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移築復元された古墳

この城之内古墳は、かつては現在地より、北東300mほどの個人の宅地内に所在したが、1978年(昭和53年)に小泉城址が整備されている城之内公園に移築復元された。

翌1979年(昭和54年)には、小泉城に付けたりで大泉町の史跡に指定された。

(大泉町と小泉町の両方の名が混在していて紛らわしいが、元々は小泉町で、大川町が合併して大泉町となったもの。現在も施設や字名などに小泉の名が残っている)

古墳群としての情報は資料不足で不明だが、「群馬県古墳総覧」には旧小泉町の古墳として小泉町1号〜9号古墳までの9基の記載があり、この城之内古墳は6号古墳となっている。


胴張型の横穴式石室

三味線の胴のように、玄室の中央が左右に膨らむ胴張型という、北武蔵では割りとポピュラーな形の横穴式石室。

現地解説板では、片袖型となっており、「群馬県古墳総覧」では両袖型になっている。現地解説板に石室平面図があるが、アバウトすぎて、どちらとも判断がつかない。

ただ、柵から内部を見ると、玄室は左に比べて、右手が深く、袖があるようにも見えるので、現地解説板の通り、片袖型の横穴式石室の可能性がある。

1968年(昭和43年)に発掘調査が行われているが、調査報告書などが見つからず詳細は不明である。
 



▲南側から

移築復元された石室開口部の
脇に説明板が建てられている
 


▲横穴式石室開口部

柵があり、施錠されており
中に入ることが出来ない

▲柵の間から羨道と玄室

羨道部は乱石積みのよう
 

▲玄室

奥壁はよく見えないが表面が
加工してあるようにも見える
 

▲墳頂から北側

小泉城の土塁に百庚申
 

▲城之内古墳の解説板
大泉町教育委員会による


▲城之内の百庚申の解説板
大泉町教育委員会による

 



▲城之内の百庚申

85基、この地に遷座した


▲城之内古墳の西側から北側

古墳を囲むように所狭しと並ぶ
史跡指定 おおいずみまち 「こいずみじょうせき(とみおかじょうせき)つき、しろのうちこふん(ふくげん)」
大泉町指定史跡 「小泉城跡(富岡城跡)附、城之内古墳(復元)」  1979年(昭和54年)11月30日指定
所在地 群馬県邑楽郡大泉町城之内3-5 (3-1948)
【移築後】城之内2丁目2060番地 城之内公園内
所有者:大泉町
アクセス
駐車場
 
別名 小泉町6号古墳『上毛古墳綜覧(1938)』
築造年代 7世紀後半
形状 円墳
直径:12m
埋葬施設 両袖型横穴式石室(現地解説板では片袖型)
石室長:5.4m 玄室長:3.6m 玄室幅:1.2m
羨道長:1.8m 羨道幅:0.5m
出土品 埋葬施設:刀、耳環
周辺施設  
調査暦 (発掘)昭和42.3
文献 『上毛古墳綜覧』 1938 群馬県
『大泉町誌 下巻』 1983 大泉町
更新履歴

探検日(写真撮影日)  2019年09月16日
最新データ更新日  2019年10月03日

【参考文献】
群馬県古墳総覧〈2017〉本文・一覧表編/古墳分布図編
□「古墳めぐりハンドブック」群馬県立博物館

群馬の遺跡〈4〉古墳時代1―古墳
東アジアに翔る上毛野の首長 綿貫観音山古墳 (シリーズ「遺跡を学ぶ」119)
スソアキコのひとり古墳部 (コミックエッセイの森)
東国大豪族の威勢・大室古墳群 群馬 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
関東古墳探訪ベストガイド
関東・甲信越古代遺跡ガイド
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【目次】
第1章 保渡田古墳群の研究/第2章 上野における群集墳の成立/第3章 上野の初期横穴式石室の研究/第4章 上野における横穴式石室の変遷/第5章 角閃石安山岩削石積石室の成立とその背景/第6章 総社古墳群の研究/第7章 截石切組積石室の研究/第8章 古墳からみた5、6世紀の上野地域/第9章 古墳からみた6、7世紀の上野地域
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【目次】
第1章 古墳時代の群馬は元気だった―群馬古墳学入門/第2章 豪族居館の発見/第3章 埴輪と古墳と古墳時代/第4章 巨石横穴式石室と豪華な副葬品―綿貫観音山古墳とその被葬者/第5章 多田山の唐三彩が語る歴史/第6章 群馬における古墳研究の歩み―『発墳暦』から観音山古墳・三ツ寺1遺跡まで/学習へのいざない
群馬の遺跡(5)

出版社:上毛新聞社
発売日:2005/01/01
サイズ/ページ:21cm/
定価:1,301 円

目次:
第1章 こうして古墳時代は始まった
第2章 黒井峯遺跡の発見
第3章 水田と畠
第4章 炉からカマドへ、農民たちの生活
第5章 群馬県の古墳時代集落研究のあゆみ―入野遺跡から黒井峯遺跡まで
学習へのいざない

 

 

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