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けんざきまちおおつかみなみ564、564しょざいこふん / やわたこふんぐん
剣崎町大塚南564、565所在古墳 / 八幡古墳群
 

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八幡古墳群・剣崎地区】

八幡古墳群は烏(からす)川と碓氷(うすい)川に挟まれた八幡台地の中でも、 剣崎町(剣崎支台)、八幡町(八幡支台)中心に分布する。

北に位置するこの剣崎町(剣崎支台)にも100基を超す古墳が存在していたというが、開発等により、剣崎長瀞西古墳ほか、西部小学校周辺に数基が残存するのみである。

剣崎天神山古墳や剣崎長瀞西遺跡などが知られていたが、いずれも消滅し、出土品のみが群馬県の重要文化財に指定されている。
 

大塚南所在の古墳群

剣崎長瀞西遺跡のすぐ南側 で、西部小学校付近に所在する大島原遺跡の 東側に近接する地域、かつての旧字・大塚南地区にも多数の古墳が所在したという。

群馬県古墳総覧〈2017〉」には大塚南地区に12基の古墳の記載がある。

剣崎長瀞西遺跡大島原遺跡(古墳群)と同一のグループを形成すると思われ、ネット上では大島原古墳群としているサイトもあるが、高崎市発行の資料等には大島原遺跡には含めていないようなので、ここでは別としておく。

いずれも残存状態が悪く、半壊の状態で、また、周囲の宅地化などの開発が迫っており、風前の灯状態である。


南大塚564、564所在古墳

西部小学校(西側)と剣崎浄水場(東側)に挟まれた現況農地に所在する古墳。

群馬県古墳総覧〈2017〉」には「大塚南○○所在古墳」といいう名称で、12基の古墳が記載されており、番地が定かではないため、確定的ではないが、当方では「564、564所在古墳」と推定した。

「群馬県遺跡台帳II 西毛編」に記載のNo.600「大塚564古墳」である。

上記の県台帳には、「横穴式石室が南方に開口するが、土砂の流入が激しく計測不可能」との記載がある。
 



▲西側から
 


▲南側から

▲南東側から

宅地は近くまで迫ってきている
 

▲墳頂北側から

露出している大きな天井石

▲南側から

3枚の天井石は崩れている
 

▲崩れた天井石

隙間から中がのぞける

▲玄室内は流入した土砂と
石(葺石?)で埋もれている

県台帳の記述と一致するか?
 

▲周辺遺跡、古墳の分布図

各種資料を基に独自に作成
(563、564古墳名称は推定)

別名 群馬県遺跡台帳 No.600(市No.280) 「大塚564古墳」
上毛古墳綜覧〈1938〉  記載漏れ
アクセス
駐車場
所在地

群馬県高崎市剣崎町大塚南564-2
群馬県高崎市剣崎町大塚南564、565(県台帳)

築造年代

7世紀代?

形状 円墳
径:25m
埋葬施設 横穴式石室
出土遺物  
周辺施設  
発掘

(測量)昭和45〜昭和46(分布)平成4〜平成10

参考資料 『新編 高崎市史 資料編1 付録 高崎市内古墳分布図 高崎市内古墳一覧、調査古墳一覧』 1999 高崎市、『群馬県遺跡台帳U(西毛編)』 1972 群馬県教育委員会 更新履歴

探検日(写真撮影日)  2002年00月00日
第二回探検日(写真撮影日)  2020年04月25日
最新データ更新日  2020年05月30日

【参考文献】
□高崎市文化財報告書第404集「若田坂上遺跡2」 市道C-1001号歩道橋整備に伴う埋蔵文化財発掘調査 2018
□高崎市文化財報告書第412集「剣崎東村遺跡」宅地分譲工事に伴う埋蔵文化財発掘調査 2019
□「群馬県史 資料編3」
群馬県古墳総覧〈2017〉本文・一覧表編/古墳分布図編
群馬県遺跡台帳II 西毛編 群馬県文化財保護協会
□「古墳めぐりハンドブック」群馬県立博物館

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目次:
第1章 こうして古墳時代は始まった
第2章 黒井峯遺跡の発見
第3章 水田と畠
第4章 炉からカマドへ、農民たちの生活
第5章 群馬県の古墳時代集落研究のあゆみ―入野遺跡から黒井峯遺跡まで
学習へのいざない

 

 

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