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高崎市指定史跡 八幡二子塚古墳 / 八幡古墳群
 

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八幡古墳群・八幡地区】

八幡古墳群は烏(からす)川と碓氷(うすい)川に挟まれた八幡台地の中でも、 剣崎町(剣崎支台)、八幡町(八幡支台)中心に分布する。

八幡支台は群馬の石舞台とも呼ばれる国指定史跡観音塚古墳」など3基の大型の前方後円墳を中心に小さな前方後円墳1基、小規模な円墳20数基(八幡遺跡・消滅)から構成されている 。
 

八幡二子塚古墳

この八幡二子塚古墳は、八幡古墳群の中心を成す3基の前方後円墳のうちの1基 だが、他の平塚古墳観音塚古墳は共に100m超クラスのため 、3基の中では一番規模が小さい 。

3基はいずれも主軸をほぼ東西にとり、西に前方部を向けており、同じ一族の首長墓と考えられている。

築造は平塚古墳(5世紀後半)と
観音塚古墳(7世紀前半)の間と 推定される。

前方部と後円部の幅と高さは共にほぼ同じであるのが特徴的。


埋葬施設は未調査で不明であるが、横穴式石室が推定されている。


▲墳丘上に不自然に並ぶ石(2002年撮影)

上の写真は第一回探検時に墳丘に登った時に撮影したもの。

葺石にしては大きいため、石室の石材の可能性もある もしれない。



▲北西から

左が後円部、右が前方部


▲南西から

左手前が前方部、右奥が後円部
 

▲墳丘南側

多数の石が転がっている
 

▲墳丘西側

多数の石が転がっている

▲石室の石材か?

多数の大きめの石材が無造作に古墳裾部周辺に置かれている。

元々、この周溝部分に置かれていたはずもなく、この古墳由来の石室材とも考えにくい。

古墳の西側の八幡遺跡に存在した20基超の古墳は八幡住宅団地造成に伴い破壊されたが、その際に不要になった石室材が、ここに まとめて置かれたものだろうか?

 


▲古墳北側の解説板
高崎市教育委員会による
 

八幡古墳群・八幡支台分布図
(各種資料を基に独自に作成)
 
史跡指定 高崎市指定史跡 2002年(平成14年)1月12日指定 所在地 群馬県高崎市八幡町字二子塚796外
【所有者】高崎市土地開発公社ほか
別名 二子塚古墳「群馬県遺跡台帳 No.625」
碓氷郡八幡村1号古墳 上毛古墳綜覧〈1938〉
アクセス
駐車場

高崎市の古墳地図 
築造年代 6世紀前半
形状 前方後円墳 2段築造
墳長:66.5m
前方部幅:42m 前方部高さ:6.5m
後円部径:42m 後円部高さ:7m
埋葬施設

横穴式石室(推定)

出土品 周堀:埴輪(円筒、人物、馬、器財)、須恵器、武器
周辺施設 【周掘】一重の堀が巡る
【葺石】あり
【埴輪列】
発掘 (発掘)平成8、平成9.8.4〜平成9.10.14
参考資料 『八幡二子塚遺跡』 1998 高崎市遺跡調査会
『新編 高崎市史 資料編1』 1999 高崎市
更新履歴

探検日(写真撮影日)  2002年00月00日
第二回探検日(写真撮影日)  2020年04月25日
最新データ更新日  2020年05月24日

【参考文献】
群馬県古墳総覧〈2017〉本文・一覧表編/古墳分布図編
□群馬県遺跡台帳II 西毛編 群馬県文化財保護協会
□「古墳めぐりハンドブック」群馬県立博物館

群馬の遺跡〈4〉古墳時代1―古墳
東アジアに翔る上毛野の首長 綿貫観音山古墳 (シリーズ「遺跡を学ぶ」119)
スソアキコのひとり古墳部 (コミックエッセイの森)
東国大豪族の威勢・大室古墳群 群馬 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
関東古墳探訪ベストガイド
関東・甲信越古代遺跡ガイド
上州路散歩24コース
PRR
上州路散歩24コース

著者:群馬県歴史教育者協議会
出版社:山川出版社(千代田区)
サイズ:新書/220p
発行年月:2004年01月
税込 1,470 円

上州路の散歩コースと散歩事典。東国一の古墳文化上毛野、江戸北辺の守り上州、近代化遺産の宝庫群馬、常に時代の先端であった上州の地を訪ねる。
【目次】
第1部 上州路散歩24コース(相沢忠洋ゆかりの地を訪ねる/古墳時代上毛野の豪族をしのぶ/赤城山南麓の古墳群を巡る/上野国府・国分寺周辺を歩く/上野三碑ゆかりの地をたどる/中世新田荘を歩く/上野の名城箕輪城周辺を歩く/白井城と白井宿を歩く/東毛の山城に戦国をしのぶ/上州真田氏ゆかりの地を巡る ほか)/第2部 上州路散歩事典
東国古墳時代の研究

著者:右島和夫
出版社:学生社
サイズ:単行本/394p
発行年月:1994年05月
税込 7,646 円

【目次】
第1章 保渡田古墳群の研究/第2章 上野における群集墳の成立/第3章 上野の初期横穴式石室の研究/第4章 上野における横穴式石室の変遷/第5章 角閃石安山岩削石積石室の成立とその背景/第6章 総社古墳群の研究/第7章 截石切組積石室の研究/第8章 古墳からみた5、6世紀の上野地域/第9章 古墳からみた6、7世紀の上野地域
群馬の遺跡(4)

著者:群馬県埋蔵文化財調査事業団
出版社:上毛新聞社
サイズ:単行本/177p
発行年月:2004年11月
税込 1,300 円

【目次】
第1章 古墳時代の群馬は元気だった―群馬古墳学入門/第2章 豪族居館の発見/第3章 埴輪と古墳と古墳時代/第4章 巨石横穴式石室と豪華な副葬品―綿貫観音山古墳とその被葬者/第5章 多田山の唐三彩が語る歴史/第6章 群馬における古墳研究の歩み―『発墳暦』から観音山古墳・三ツ寺1遺跡まで/学習へのいざない
群馬の遺跡(5)

出版社:上毛新聞社
発売日:2005/01/01
サイズ/ページ:21cm/
定価:1,301 円

目次:
第1章 こうして古墳時代は始まった
第2章 黒井峯遺跡の発見
第3章 水田と畠
第4章 炉からカマドへ、農民たちの生活
第5章 群馬県の古墳時代集落研究のあゆみ―入野遺跡から黒井峯遺跡まで
学習へのいざない

 

 

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