古墳の森TOP群馬県の古墳利根郡みなかみ町の古墳


              ふどうづかこふん(もものむら19ごうこふん) / つかはらこふんぐん
みなかみ町指定史跡 不動塚古墳(桃野村19号古墳) / 塚原古墳群

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塚原古墳群中の一基

旧月夜野町(桃野村)上津(かみづ)に、6世紀後半から7世紀にかけて造営された密度の高い群集墳。

3グループに分かれて、細長く分布し、ほとんどが小円墳で構成される。

数多くの古墳が所在するために、塚原と呼ばれたが、江戸時代の三国街道の塚原宿の開発によって、多くの古墳が破壊されたようである。

現在、46基の古墳が確認されている。
(「塚原古墳群一覧表」参照)
 

古墳の名称

不動塚という古墳の固有名の由来は不明。

『桃野村○号墳』というのは、1935年(昭和10年)の県下一斉古墳調査時に与えられた桃野村の古墳の通し番号である。

その後、月夜野町、みなかみ町と変わり、それぞれ、古墳、遺跡番号が与えられている。
 



▲北側から

墳丘は比較的残っている
 


楓塚古墳北の解説板
みなかみ町教育委員会による
 



▲南側から


ほ場整備事業に伴い発掘

昭和60〜62年度に上津地区の県営ほ場整備事業に伴い、発掘調された「上津地区遺跡群」のうちの1-1区に所在する一基。

この桃野村19号古墳(不動塚古墳)〜22号古墳(桜塚古墳)の4基が同時に調査され、それぞれ「上津地区遺跡群1-1区19号墳〜22号墳までの名がつけられている。

楓塚古墳の南方、道路に沿い、東側の農地の中に4基、残されている。
 

史跡指定 みなかみ町指定史跡 「塚原古墳群」
 1978年(昭和53年)4月1日指定
アクセス
駐車場

駐車場なし。周辺の道路はかなり狭い 
所在地 群馬県利根郡みなかみ町上津字不動2916
(旧月夜野町、桃野村)
別名 上津地区遺跡群1-1区19号墳
『上毛古墳綜覧』桃野村19号古墳
みなかみ町遺跡番号T0294
築造年代 6世紀後半〜7世紀
形状 円墳
直径:約8.8m
埋葬施設 袖無型横穴式石室
出土品 周堀:須恵器
埋葬施設:刀、武器、刀子
周辺施設  
調査暦 (発掘)昭和28.8.11〜昭和28.8.17、昭和61.5.1〜昭和61.11.14
文献 『塚原古墳群調査報告』1953 群馬大学尾崎喜左雄
『上津地区遺跡群T』 1992 月夜野町教育委員会
『上毛古墳綜覧』 1938 群馬県
更新履歴

探検日(写真撮影日)  2019年09月16日
最新データ更新日  2019年10月10日

【参考文献】
群馬県古墳総覧〈2017〉本文・一覧表編/古墳分布図編
□「古墳めぐりハンドブック」群馬県立博物館

群馬の遺跡〈4〉古墳時代1―古墳
東アジアに翔る上毛野の首長 綿貫観音山古墳 (シリーズ「遺跡を学ぶ」119)
東国大豪族の威勢・大室古墳群 群馬 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
関東古墳探訪ベストガイド
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目次:
第1章 こうして古墳時代は始まった
第2章 黒井峯遺跡の発見
第3章 水田と畠
第4章 炉からカマドへ、農民たちの生活
第5章 群馬県の古墳時代集落研究のあゆみ―入野遺跡から黒井峯遺跡まで
学習へのいざない

 

 

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