古墳の森宮崎の古墳西都市の古墳 宮崎県の探検古墳一覧

さかもとのうえおうけつぼぐん
坂元ノ上横穴墓群
【Adit Tomb Group of SAKAMOTO-NO-UE】
探検日(写真撮影日)  平成17年08月24日
データ作成日 平成18年09月10日
最新データ更新日 平成18年09月10日
探検日誌・ブログ版

所在地 宮崎県西都市大字三宅西都原 西都原古墳群のほぼ中央部アクセス Yahoo!地図

10本の墓道と15基の主体部
二重の周溝を持つ円墳

平成6年度の農地整備事業にともなう発掘調査で発見された。
西都原古墳群で「横穴墓」が発見されたのは初めて。

横穴墓は通常、丘陵の斜面につくられるが、この横穴墓群は地上からゆるやかに下降する墓道を設け、その墓道の壁面に横穴を掘り込んだもの。
「横穴墓」と「地下式横穴墓」のどちらもの特徴をもつ墓制として注目されている。

※地下式横穴墓については西都原111号墳と地下式横穴墓を参照。


←黄色の線が、遺構保存覆屋の範囲。
この中で6本の墓道が公開されている。

←遺構保存覆屋内

平成12年、この覆屋が建設された。
この覆屋は10本の墓道のうち6本を覆屋の中で保護し、外の4基とどのような差異が出るかを調べている。

発掘された状態と未調査の状態の両方を見せるために、2号、4号、6号のみが発掘された状態公開されいる。

 

すぐ北側にある206号 鬼の窟古墳とほぼ同じ頃に作られたので、密接な関係があると推察される。

横穴墓群中、覆屋内で公開されている6つの墓道

1号墓道

埋め戻されている。
2号墓道

2〜3体分の骨片が出土した。
【3号墓道】
(調査未完了)
奥半分は未調査。左側面に一基の主体部が確認されている。墓道後方には円形の墳丘が存在する。
4号墓道

墓前祭祀跡、須恵器片がそのまま見られる。
5号墓道

埋め戻されている。
6号墓道

横穴墓群中最大。
二つの横穴がある。
参考文献・第29回九州古墳時代研究会(宮崎県大会)資料集
 『宮崎平野の古墳と古墳群』
 第29回九州古墳時代研究会実行委員会/宮崎考古学会 等

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日本横穴墓の形成と展開

著者:池上悟
出版社:雄山閣
サイズ:単行本/356p
発行年月:2004年05月
税込 7,980 円

横穴墓から復元する後期古墳社会。東アジア世界における日本の横穴墓制の形成と各地域における展開を把握し、群集墳としての横穴墓の性格を検討する。

【目次】 序章 横穴墓研究の課題と研究の視角/第1章 横穴墓の名称と研究史(横穴墓の名称/横穴墓の被葬者と性格論)/第2章 横穴墓の諸相(群集墳としての横穴墓/東国横穴墓の型式と交流/東国展開期横穴墓の諸相)/第3章 横穴墓出土遺物の検討(東国における群集墳出土の鉄鏃/横穴墓出土の農工具)/第4章 横穴墓の形成と展開(東アジア世界における横穴墓制の形成/各地における横穴墓の展開)/結論

日本の横穴墓

考古学選書

著者:池上悟
出版社:雄山閣
サイズ:全集・双書/263p 発行年月:2000年05月
税込 3,990 円

全国に分布する横穴墓のさまざまな構造と分布、被葬者集団の問題、墳丘を伴う横穴墓の位置づけ、埋葬様式の地域性、西から東への広がりなどを詳細に検討し、今後の横穴墓研究の課題についても触れる。

【目次】 第1章 横穴墓研究の課題/第2章 横穴墓型式の伝播と交流(東国横穴墓の型式と伝播/東北横穴墓型式の成立と展開/東海横穴墓の受容と展開 ほか)/第3章 横穴墓の諸相(東北横穴墓の埋葬様式/山陰横穴墓の埋葬様式/九州横穴墓の一様相 ほか)/第4章 横穴墓制の展開

西都原古墳群―南九州屈指の大古墳群


著者:北郷泰道
出版社:同成社
サイズ:全集・双書/186p
発行年月:2005年08月
税込 1,890 円

遺跡の総合ガイドブック!「地域の個性をあらわすシンボル」「未来を見通す望遠鏡」である遺跡の過去・現在・未来を、最新の発掘データをふまえ、1冊に凝縮する。

【目次】 1 謎解きの始まり/2 西都原古墳群の位置づけ/3 西都原古墳群の研究史/4 基本資料の確認/5 西都原古墳群を読み解く/6 西都原古墳群から『記・紀』を読み解く/7 史跡整備と考古博物館の将来/8 西都原古墳群から世界史が見える

 

重要文化財西都原古墳群出土埴輪子持家・船
東京国立博物館所蔵重要考古資料学術調査報告書

著者:東京国立博物館
出版社:同成社
サイズ:単行本/128p
発行年月:2005年05月
税込 2,625 円

本書は、東京国立博物館蔵宮崎県西都市西都原古墳群出土埴輪のうち、平成9〜11年度に解体修理を実施した重要文化財「子持家形埴輪(J‐34661)」・「船形埴輪(J‐21498)」に関する修理および調査の成果を報告するものである。なお、平成10〜11年度に修理を実施した同館蔵同古墳群出土家形埴輪3個(J‐34662・34663・34664)の解体修理調査報告を併載した。

【目次】 第1章 修理に至る経過/第2章 保存修理―事前調査と調査方法/第3章 調査成果―解体調査と修正点/第4章 子持家形埴輪・船形埴輪の考古学的検討/第5章 西都原古墳群出土の家形埴輪/第6章 まとめ/付編1 X線透過撮影調査/付編2 西都原古墳群出土子持家形埴輪の調査

 

 

 

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