【飯塚・招木古墳群】
荒川左岸の寺尾の河岸段丘上、南北1,300m、東西300mにわたり展開されている秩父地方最大の群集墳で、大型円墳を小型円墳が取り巻くようにして構成されているが、方墳が存在する可能性も指摘されている。
2020年現在の秩父市のHPでは129基となっている。
埴輪を伴っておらず、副葬品も乏しいことから、埴輪が消滅した後、副葬品を埋葬する風が衰退した、7世紀後半から8世紀前半にかけて郷戸主(※)層が築造した古墳群と考えられている。
【道沿いで半壊】
飯塚・招木古墳群は大きく飯塚、招木地区に分かれており、87号、97号墳は北東側の招木地区に
南北に通る道沿いに所在している。
87号墳は道路により、西側が削平されているようだが、97号墳は少し中に入っているため、比較的残存状態が良いようである。
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▲西側から87号墳
「招木古墳通り」の敷設時に南側(羨道より南)が道路にかかり、調査され、削平された79号墳の北側残存部と、通りを挟んだ南側に所在する。
「招木古墳通り」の敷設時には、ぎりぎり道路にかからず削平は免れたが、西側を南北に通る道によって、墳丘は古くに削られたようである。
すぐ東側にあった88号墳は「招木古墳通り」により削平され、89号墳は少し東にいった場所に移築復元されている。 |

▲西側から97号墳
1973年(昭和48年)の調査報告書に葺石が「著」とあるが草木で見えず。
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