【水田化に埋没した尾崎古墳群】
尾崎古墳群は遍照院古墳、鷲宮神社古墳が知られているが、その他、かなりの数の古墳が関東造盆地運動による沈降と河川の氾濫土の堆積により水田下に埋没していると思われる。
羽生市には水道工事中に地表下から石室が発見され、「埋没古墳」として有名になった小松古墳群1号墳が存在し、同様に埋没していると思われる古墳が多数存在すると思われる。
「羽生市遺跡地図」、「埼玉県古墳詳細分布調査報告書
」では1号〜9号墳までの9基の古墳がカウントされているが、その他にも、20箇所ほど、水田下から主体部に使われた河原石や埴輪などが出土しており、6世紀前半頃のものと推定されている。
名前の知られている遍照院古墳と鷲宮神社古墳は、それぞれ墳丘上に遍照院、鷲宮神社か鎮座しているとのことだが、現状、墳丘は良く分からない。
【浅間塚古墳】
同じ「尾崎」に所在する浅間塚古墳は「埼玉の古墳
北埼玉・南埼玉・北葛飾 」では尾崎古墳群に含まれているが、「羽生市遺跡地図」、「埼玉県古墳詳細分布調査報告書
」では含まれていないようである。
現状、古墳群の最も南に位置し、唯一墳丘がはっきりと確認できる古墳である。
ただし、墳頂にはかつて、浅間社が鎮座しており、浅間塚として利用されていたため、かなり盛土がされているようである。
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