【鹿島古墳群中の一基】
荒川右岸の河岸段丘上、2kmにもわたる、7世紀代に築造された124基(昭和46年時点)の群集墳。
埼玉県古墳詳細分布調査報告書には95基の記載がある。
東西800mにわたって分布する56基の古墳が埼玉県指定史跡の範囲に含まれ、鹿島古墳公園として整備されている。
古墳群はこれまでに30基ほど調査されているが、方墳の73号墳(76号墳も?)を除いて全て円墳で、石室は河原石積みの胴張り型の横穴式石室で統一されている。
古墳時代後期の方墳は珍しいこともあり、それまで、方形に見えるものは耕作などに変形した円墳と推定されていたが、2004年(平成16年)の調査で、
この73号墳が古墳群初の方墳と確認された。
他の古墳も方墳の可能性が考えられるようになり、すぐ西に隣接する76号墳も方形を呈しており、辺の向きも73号墳と同様であることから、レーダー調査が行われ、方墳である可能性が確認されている。
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▲2009年5月 南から
墳丘は削られてしまっており
看板がなければ、古墳とは
分からないほどで、2019年
訪問時には見落とした
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▲横穴式石室跡
南西向きに開口するが、
土嚢などで埋め戻されている
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