古墳の森TOP埼玉県の古墳埼玉県比企郡嵐山町


さんのうこふんぐん / さいたまけんひきぐんらんざんまち
山王古墳群 / 埼玉県比企郡嵐山町

 

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山王古墳群

かつて、この周辺一帯には東原古墳群、原古墳群、向原古墳群、寺山古墳群など、大規模な古墳群が存在しており、古墳も100基を超えると推定されている。

しかし、既に消滅し、現存するのは、寺山一号墳、稲荷塚古墳、この山王古墳群の20数基のみとなっている。

山王古墳群は、オオムラサキの保護を目的に作られた「オオムラサキの森」から南側の「蝶の里公園」にかけて 、保存されている。

遊歩道が整備されているが、時期によっては草が生い茂って、見学が困難。


山王古墳群の特色

いずれも20m未満の小規模の円墳で構成される。

扁平な川原石を積み上げた、胴張り(玄室の中央が左右に膨らむ)の石室で、墳丘を葺石で覆うという独自の形態が近隣の古墳群とは違っており、注目すべき点である。

都幾川(ときがわ)を遡上してきた古墳文化の終末期であり、組織的な古墳群の造営が、この地で終わりとなっている点からも、重要な資料とのことである。


▲嵐山町教育委員会による説明看板
この隣には「鎌倉街道」の案内もあった


▲古墳分布図
埼玉の古墳 比企・秩父』より
 



「オオムラサキの森」入口にある地図。左側が北。
A〜Iの番号は正確な古墳の番号が不明なため、便宜上振ったもの。

国指定史跡 菅谷館の南西側。
菅谷館を挟んで、北東側には稲荷塚古墳がある。
 

▲B

▲A
下草が多く、墳丘が定かではない。
 

▲C  7号墳?

▲I  8号墳?
下草が多く、墳丘が定かではない。
 

▲D
 

▲H

▲F
 

▲G

▲E
史跡指定 嵐山町指定史跡 1985年(昭和60年)12月1日 アクセス
駐車場

▲「オオムラサキの森活動センター」の道路を挟んだ向かい側。センターの駐車場に停めて見学
所在地 埼玉県比企郡嵐山町大字千手堂字山王、
嵐山町大字菅谷「オオムラサキの森」
「蝶の里公園」付近
築造年代 古墳時代後期
形状 円墳10数基(現存)
径20m以下の小規模な群集墳
埼玉の古墳 比企・秩父』によると14基
埋葬施設 胴張型石室
(※胴張型>壁面が曲面になっている。
埼玉県には多い形状
実測調査時には、7,8号墳の石室一部が露出
周辺施設 葺石
実測調査 1959年(昭和34年)埼玉県立松山高校郷土部による 更新履歴

探検日(写真撮影日)  2018年06月19日
データ作成日  2018年06月22日
最新データ更新日  2018年08月08日

【参考文献】
毛呂山町埋蔵文化財調査報告第4集『松の外遺跡・西戸古墳群』(毛呂山町教育委員会・1987)
毛呂山町埋蔵文化財調査報告第17集 『松の外遺跡・西戸古墳群』〜第2次・第3次発掘調査報告書(毛呂山町教育委員会・1998)
さいたま古墳めぐり―古代ロマンの70基 (さきたま双書)
関東・甲信越 古代遺跡ガイド
関東 古墳探訪ベストガイド
埼玉の古墳 北埼玉・南埼玉・北葛飾 さきたま出版会
埼玉の古墳 児玉 さきたま出版会
埼玉の古墳 北足立・入間 さきたま出版会
埼玉の古墳 比企・秩父 さきたま出版会
埼玉の古墳 大里 さきたま出版会



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