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うしざわいなりやまこふん(うしざわじゅうじろこふん)/たかばやしこふんぐん
牛沢稲荷山古墳(牛沢十字路古墳)/高林古墳群

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牛沢稲荷山古墳

1935年(昭和10年)の群馬県下の古墳の一斉調査では旧新田郡澤野村(現太田市)で120基の古墳が数えられており、牛沢稲荷山古墳澤野村27号古墳と採番されている。

牛沢の交差点(牛沢十字路)の南西角に所在するため一般的には牛沢十字路古墳という方が通りが良いようだが、群馬県古墳総覧」には牛沢稲荷山古墳の名称で記載されている。

稲荷山の名は、墳丘上に「頼母子(たのもし)稲荷神社」が鎮座するためと思われ、稲荷神社古墳という呼称もあるようだ。

いずれも太田市牛沢から高林にかけて、13基の前方後円墳含む60基ほどから構成される高林古墳群中の一基である。(古墳数は「群馬県史(1981)」による)

朝子塚古墳とその一つ前の首長墓と考えられている頼母子古墳(頼母子大塚山古墳)の中間に所在し、同じく古式の前方後円墳とすると、やはり4世紀〜5世紀初にかけての築造で、埋葬施設は竪穴式と考えられる。

2006年(平成18年)、宅地造成のため、太田市の調査が入っているようだが、宅地化される予定があったがとん挫したのか、宅地化は周囲の一部のみだったのか、それともこれから宅地化されるのか。
 



▲北側から

私有地のコンクリートに囲まれた塀の中にあり、立ち入ることはできない。
木々が茂っていて良く見えないが神社の背後が盛り上がっているような?
 

▲後円部?

ここが後円部とすると、この付近に、竪穴式の埋葬施設があったのか。
マッピングぐんまでは、前方部が
この南側(写真奥)に続いている
 

「頼母子(たのもし)稲荷神社」

なお、同じく牛沢町で、朝子塚古墳の西側に所在し、県道142号の南側に所在したという「頼母子古墳」とは別のものである。(
牛沢十字路より、500mほど南西)
 
史跡指定   アクセス
駐車場
 
所在地 群馬県太田市牛沢町136-1
別名 澤野村27号古墳 『上毛古墳綜覧(1938)』
牛沢十字路古墳、牛沢稲荷神社古墳
遺跡番号T0031 牛沢稲荷山古墳 マッピングぐんま
築造年代  
形状 前方後円墳
墳長:41.2m 前方部高:1m 後円部高:4m
埋葬施設 竪穴系(推定)不明(未調査)
出土品  
周辺施設  
調査暦 (分布)昭和45〜昭和46
H18年9月28日(宅地造成):太田市教委確認調査
文献 『群馬県遺跡台帳原簿(太田市)』 群馬県教育委員会、「群馬県遺跡台帳T(東毛編)」(1971)、太田市教委:「太田市内遺跡3」(2008) 更新履歴

探検日(写真撮影日)  2019年09月16日
最新データ更新日  2021年01月02日

【参考文献】
群馬県古墳総覧〈2017〉本文・一覧表編/古墳分布図編
□「古墳めぐりハンドブック」群馬県立博物館

群馬の遺跡〈4〉古墳時代1―古墳
東アジアに翔る上毛野の首長 綿貫観音山古墳 (シリーズ「遺跡を学ぶ」119)
スソアキコのひとり古墳部 (コミックエッセイの森)
東国大豪族の威勢・大室古墳群 群馬 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
関東古墳探訪ベストガイド
関東・甲信越古代遺跡ガイド
上州路散歩24コース



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上州路散歩24コース

著者:群馬県歴史教育者協議会
出版社:山川出版社(千代田区)
サイズ:新書/220p
発行年月:2004年01月
税込 1,470 円

上州路の散歩コースと散歩事典。東国一の古墳文化上毛野、江戸北辺の守り上州、近代化遺産の宝庫群馬、常に時代の先端であった上州の地を訪ねる。
【目次】
第1部 上州路散歩24コース(相沢忠洋ゆかりの地を訪ねる/古墳時代上毛野の豪族をしのぶ/赤城山南麓の古墳群を巡る/上野国府・国分寺周辺を歩く/上野三碑ゆかりの地をたどる/中世新田荘を歩く/上野の名城箕輪城周辺を歩く/白井城と白井宿を歩く/東毛の山城に戦国をしのぶ/上州真田氏ゆかりの地を巡る ほか)/第2部 上州路散歩事典
東国古墳時代の研究

著者:右島和夫
出版社:学生社
サイズ:単行本/394p
発行年月:1994年05月
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【目次】
第1章 保渡田古墳群の研究/第2章 上野における群集墳の成立/第3章 上野の初期横穴式石室の研究/第4章 上野における横穴式石室の変遷/第5章 角閃石安山岩削石積石室の成立とその背景/第6章 総社古墳群の研究/第7章 截石切組積石室の研究/第8章 古墳からみた5、6世紀の上野地域/第9章 古墳からみた6、7世紀の上野地域
群馬の遺跡(4)

著者:群馬県埋蔵文化財調査事業団
出版社:上毛新聞社
サイズ:単行本/177p
発行年月:2004年11月
税込 1,300 円

【目次】
第1章 古墳時代の群馬は元気だった―群馬古墳学入門/第2章 豪族居館の発見/第3章 埴輪と古墳と古墳時代/第4章 巨石横穴式石室と豪華な副葬品―綿貫観音山古墳とその被葬者/第5章 多田山の唐三彩が語る歴史/第6章 群馬における古墳研究の歩み―『発墳暦』から観音山古墳・三ツ寺1遺跡まで/学習へのいざない
群馬の遺跡(5)

出版社:上毛新聞社
発売日:2005/01/01
サイズ/ページ:21cm/
定価:1,301 円

目次:
第1章 こうして古墳時代は始まった
第2章 黒井峯遺跡の発見
第3章 水田と畠
第4章 炉からカマドへ、農民たちの生活
第5章 群馬県の古墳時代集落研究のあゆみ―入野遺跡から黒井峯遺跡まで
学習へのいざない

 

 

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