【琵琶島古墳と琵琶島の謎】
「第32回特別展 さいたまの古墳」には「墳丘消失」
とあり、また、調査以前には「古墳の存在は知られていなかった」ということから、「琵琶島古墳」の場所には古墳と思われるようなものは存在しなかったと思われる。
しかし、「さいたま市遺跡地図」の「琵琶島古墳」の位置(右図参照)には、細長い墳丘状のもの(仮に「琵琶島」とする)が所在し、誰が見ても古墳か塚のように見えるので、上記のような表現とは一致しない。
この「琵琶島」は、「琵琶島古墳」とは別のもので、「琵琶島古墳」の墳丘は消失したものと考えられているのかもしれない。
「琵琶島古墳」は新屋敷貝塚の発掘調査時にその範囲内で古墳跡が見つかったので、「さいたま市遺跡地図」
の「琵琶島貝塚(新屋敷貝塚)」の種別には「古墳」が含まれるのかもれしない。
しかし、そうすると、貝塚より少し西側の「琵琶島」の位置を「琵琶島古墳」として登録し、さらに種別を「散布地」としたのには疑問が残る。
あるいは、「琵琶島」を「琵琶島古墳」と混同しているだけで、新屋敷貝塚の調査で見つかった古墳は全く別のものということなのか。
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