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            らいでんじんじゃこふん / うねめむら1ごうこふん)
伊勢崎市指定史跡 雷電神社古墳(采女村1号古墳)

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前方後円墳

古墳上に雷電神社が鎮座しており 、削平、変形してしまっているため、伊勢崎市のHPでは、正確な墳型が不明とされているが、前方後円墳であったと考えられている

現在はほとんど消滅してしまったが、「上毛古墳綜覧」には、旧采女村に53基の古墳の記載がある

500mほど東には田端山古墳(采女村49号墳)が現存しており、同一の古墳群を形成していたと考えられる

北側には奈良・平安時代の寺院跡があり、国指定史跡となっている十三宝塚遺跡があり、この地は政治の中心地で、大きな勢力があったのではないかと思われ、この雷電神社古墳は古墳群の中心的な存在だったのかもしれない 。
 

社殿直下の横穴式石室

社殿が鎮座するのは後円部で、社殿南側に、社殿直下の玄室に続く石室入口が存在する

おみこしを保存する神輿殿の地下となっており、上からのぞけるようになっている

見られるのは羨道部分のみで、横に続く穴の先、社殿の直下に玄室が存在する(下図参照)



▲略図を元に独自に作成した想像図
■ 見えている部分
 神社の社殿の下



▲現地解説板
伊勢崎市教育委員会による



▲神輿殿

「おみこし、古墳入口」という
看板が掲げられており、
間の「、」と「入口」の文字が
見えにくいので、この古墳の
別名を「おみこし古墳」として
紹介しているサイトもあるが、
おそらく別名ではないはず


▲神輿殿の地下

おそらく羨道部の上で、地下への
階段(後世のもの?)がある。
周囲の壁も石を積み直して、
かなり改変されているようである。
本来なら、玄室(右)から左へ
羨道が続くはずであり、左側の
石組みもなかったはずである
 

▲右(北)側に穴が続く
 

▲神社本殿下の玄室に続く入口

▲神輿殿の地下

積み直され、固められた石組み。
この上方に神輿が吊られている
 

▲後円部の雷電神社(東から)

社殿の左(南)側に古墳入口
 

▲神輿殿の前に貼られている写真

玄室から玄門、羨道を映した
ものと思われる。
細い羨道に対して、玄室は
左右に広がる両袖がある
 

▲神輿殿の前に貼られている写真

玄室の側壁は組み合うように
僅かに切り込みなどの加工が
されているように見える
所在地 伊勢崎市境伊与久3587-2外
雷電神社境内
アクセス
駐車場

伊勢崎市の古墳地図
史跡指定 伊勢崎市指定史跡 (旧堺町)
1977年(昭和52年)3月11日指定
別名 上毛古墳綜覧 采女村1号古墳
群馬県古墳総覧 伊勢崎市284雷電神社古墳
築造年代 6世紀末から7世紀初頭
形状 伊勢崎市HP 墳型不明 全長:約28m
群馬県古墳総覧 前方後円墳 全長:約50m
埋葬施設 両袖型横穴式石室
玄室長:4.7m
入口幅:1.15m 中央部幅 2.12m 奥壁下幅:1.35m
出土品 埋葬施設:馬具
周辺施設  
調査暦 (測量)昭和29.6.16  

探検日(写真撮影日)  2019年04月22日
最新データ更新日  2019年06月23日

【参考文献】
群馬県古墳総覧〈2017〉本文・一覧表編/古墳分布図編
□「古墳めぐりハンドブック」群馬県立博物館

群馬の遺跡〈4〉古墳時代1―古墳
東アジアに翔る上毛野の首長 綿貫観音山古墳 (シリーズ「遺跡を学ぶ」119)
スソアキコのひとり古墳部 (コミックエッセイの森)
東国大豪族の威勢・大室古墳群 群馬 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
関東古墳探訪ベストガイド
関東・甲信越古代遺跡ガイド
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第1章 保渡田古墳群の研究/第2章 上野における群集墳の成立/第3章 上野の初期横穴式石室の研究/第4章 上野における横穴式石室の変遷/第5章 角閃石安山岩削石積石室の成立とその背景/第6章 総社古墳群の研究/第7章 截石切組積石室の研究/第8章 古墳からみた5、6世紀の上野地域/第9章 古墳からみた6、7世紀の上野地域
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【目次】
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群馬の遺跡(5)

出版社:上毛新聞社
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目次:
第1章 こうして古墳時代は始まった
第2章 黒井峯遺跡の発見
第3章 水田と畠
第4章 炉からカマドへ、農民たちの生活
第5章 群馬県の古墳時代集落研究のあゆみ―入野遺跡から黒井峯遺跡まで
学習へのいざない

 

 

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