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ながくぼ25ごうふん(しんとうむら17ごうふん)ながくぼこふんぐん
長久保25号墳(榛東村17号墳)/長久保古墳群
 

※写真は全てクリックで拡大します※


長久保古墳群

長久保古墳群は旧桃井村、現在の北群馬郡榛東村(しんとうむら) の字新井(旧小字が長久保)に所在する。

個々の古墳の名称は「長久保古墳群〇号墳」「榛東村古墳第〇号墳」「榛東村新古墳台帳〇号墳」「桃井村○号古墳」など様々あ り、数字が統一されてはおらず、非常に紛らわしい。
(ここでは基本的に「長久保古墳群」の号数を優先することにする)

1935年(昭和10年)の群馬県下の古墳の一斉調査では、北群馬郡桃井村には140基の古墳の記載されており(上毛古墳綜覧〈1938〉)、そのうちの2基のみ記載があるようである。

1976年(昭和51年)〜1978年(昭和53年)、つつじが丘団地造成に伴い、日本窯業研究所により発掘調査が行われた。

分布調査では42基の古墳が想定されていたが、調査の結果、前方後円墳2基、円墳20基の合計22基が確認されたのみである。


長久保古墳群25号墳

長久保古墳群では25号墳だが、榛東村の古墳台帳では17号と採番されている。

古墳が5基保存されている公園の道路を挟んで南東に所在する。

古墳の東側の空き地には、「○7号古墳 3」「17号古墳 4」と書かれた謎の看板があり、かつて、右の墳丘に「17号古墳 1」と書かれた看板があったという情報もある。(未確認)

もしかしたら、「榛東村17号」と番号が振られた古墳は1つではなかったのだろうかか?(看板が4まであるということは、少なくとも4つ?)

周辺には古墳跡にも見えるわずかな盛り上がりや石材などが見受けられ、小古墳あるいは無墳丘の古墳が4つ並んでいたとしても、おかしくないような気もする。

分布調査で古墳と想定されていて、発掘調査で古墳でないと判明したものもあるようなので、もしかしたら「○7号古墳 3」「17号古墳 4」
はかつて古墳と想定されていて、調査で古墳でないと判明したということも考えられる。

また、長久保古墳群には、27b号墳、29b号墳など、枝番が振られているような古墳もある。

発掘調査報告書が入手できなかったので、詳細は不明である。
 



▲南西から

北側はゴミ集積場となっている
 


▲南から

奥は公園内の長久保34号墳

▲榛東村古墳第17号の碑

▲北側道路から
 

▲南西から横穴式石室

看板は犬のフンに関する注意
 

▲袖無型の石室

天井石は陥没か、喪失か

▲謎の看板

「○7号古墳 3」「17号古墳 4」

4は元々ここにあったようだが、
3は違う場所にあったものかも。

この左の墳丘脇に「17号古墳 1」
の看板があったというが???
 

▲北西から

「17号古墳 4」の看板がここに
設置されていたものだとすると、
ここにも17号墳に関する何かが?

多数の細かい石があったが、
古墳由来のものだろうか?
 
所在地 群馬県高北群馬郡榛東村新井字長久保2870-87つつじが丘児童公園の南東 アクセス
駐車場
別名 ・長久保古墳群25号墳 「群馬県古墳総覧
・榛東村古墳第17号墳 「現地の古墳碑」
・榛東村新古墳台帳17号墳 「榛東村新古墳台帳」
形状 円墳
直径:10m
埋葬施設 袖無型横穴式石室
出土遺物 埋葬施設:耳環
周辺施設  
調査暦 (発掘)昭和51.12.4〜昭和53.5.30
(測量)昭和49
更新履歴

探検日(写真撮影日)  2020年11月06日
最新データ更新日  2020年12月20日

文献 『長久保古墳群発掘調査略報』 1978 日本窯業史研究所
『榛東村誌』 1988 榛東村
【参考文献】
□「群馬県古墳総覧〈2017〉本文・一覧表編/古墳分布図編」群馬県教育委員会事務局文化財保護課
□上毛古墳綜覧〈1938〉
「群馬県遺跡台帳II (西毛編)」
群馬の古墳物語 ―東国の古墳と文化を探る― 下巻 少林山台古墳群
群馬の古墳物語 ―東国の古墳と文化を探る― 上巻
ぐんま古墳探訪―見て学ぶ東国文化の輝き

 


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【目次】
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群馬の遺跡(5)

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目次:
第1章 こうして古墳時代は始まった
第2章 黒井峯遺跡の発見
第3章 水田と畠
第4章 炉からカマドへ、農民たちの生活
第5章 群馬県の古墳時代集落研究のあゆみ―入野遺跡から黒井峯遺跡まで
学習へのいざない
 

 

 

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