古墳の森TOP群馬県の古墳前橋市(旧富士見村)の古墳前橋市の古墳地図    


よこむろこふん(ふじみむら13ごうこふん) / ぐんまけんまえばしし
横室古墳(富士見村13号古墳) / 群馬県前橋市
 

※写真は全てクリックで拡大します※


旧富士見村の古墳

1935年(昭和10年)の群馬県下の古墳の一斉調査では、 旧富士見村で29基の古墳が確認され、「上毛古墳綜覧〈1938〉」に富士見村1号〜29号墳まで記載されている。

1954年(昭和29年)の富士見村誌によると、上記の調査から戦争を経て、多くの古墳が平夷されたが、1951年(昭和26年)からの調査では、多くの調査漏れが指摘され、少なくとも富士見村に近年まで90基にも上る古墳が存在したとしている。

群馬県古墳総覧〈2017〉」には、富士見村58号墳まで数えられ、その他、発掘調査などで新たに判明した古墳を含め、現在の前橋市富士見町地区に74基の古墳が記載されている。

現存する古墳はわずかで、ほぼ円墳の富士見村において唯一の前方後円墳である九十九山古墳や、新たに確認された富士見漏1号墳、横室古墳公園に保存されている陣場・庄司原古墳群(円墳1基、石室移築2基)など数基のみである。


横室古墳

大字横室は旧富士見村の南西部に位置し、かねてより富士見村でも有数の遺跡包蔵地として有名で、「群馬県古墳総覧〈2017〉」には、大字横室に19基の記載がある。

横室古墳はそのうち、個人の敷地内にわずかに現存している数基のうちの一基であるが、発掘調査等はされておらず、詳細は不明。

1935年(昭和10年)の群馬県下の古墳の一斉調査では、富士見村13号古墳と採番され ている。

群馬県古墳総覧〈2017〉」によると、両袖型横穴式石室を持つ円墳である。
 



▲墳丘北側道路から

私有地なので、仕方がないが
現状、ソーラーパネルなどに
浸食されつつある


▲墳丘西側から

小高い丘の頂上部に所在。
横穴式石室というが確認できず、
埋め戻されているのか現状不明
 

▲墳丘上の石(石室材か葺石?)
 


近隣の横室古墳公園とは別

名前で混同されがちではあるが、同じ横室に所在し、「陣場・庄司原古墳群」の3基が保存されている横室古墳公園にはな い。

公園より700mほど南の小高い丘の上に、現状、単独で所在する。
(位置関係は「陣場・庄司原古墳群」 の分布図参照)

余談だが、「横室」という地名は富士見村より古く、元々は断崖にあったとされるアイヌの穴居跡に起因しているという。

横穴墓のようなものもあったのかもしれないし、この地で確認されている石室の全てが両袖型横穴式石室(=横室)ということも関係しているのかもしれない。
 

 


▲墳丘の西側の石の集積?

横穴式石室の石材か、かつて
周囲に存在した古墳の跡か?
 

別名 前橋市0589遺跡
富士見村13号古墳(上毛古墳綜覧〈1938〉)
アクセス
駐車場
所在地 群馬県前橋市富士見町横室706-1
形状 円墳
築造年代  
埋葬施設 両袖型横穴式石室
出土品  
周辺施設  
発掘 (測量)昭和28.3.9
文献 尾崎喜左雄 『横穴式古墳の研究』 1966 吉川弘文館 更新履歴

探検日(写真撮影日)  2004年09月18日
第二回探検日(写真撮影日)  2020年02月03日
最新データ更新日  2020年06月18日

【参考文献】
□富士見地区遺跡群 陣場・庄司原古墳群 平成元年度県営ほ場整備事業富士見地区に伴う埋蔵文化財発掘調査報告書
□高崎市文化財報告書第412集「剣崎東村遺跡」宅地分譲工事に伴う埋蔵文化財発掘調査 2019
群馬県古墳総覧〈2017〉本文・一覧表編/古墳分布図編
□群馬県遺跡台帳II 西毛編 群馬県文化財保護協会
□「古墳めぐりハンドブック」群馬県立博物館

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