【飯塚・招木古墳群】
荒川左岸の寺尾の河岸段丘上、南北1,300m、東西300mにわたり展開されている秩父地方最大の群集墳で、大型円墳を小型円墳が取り巻くようにして構成されているが、方墳が存在する可能性も指摘されている。
2020年現在の秩父市のHPでは129基となっている。
埴輪を伴っておらず、副葬品も乏しいことから、埴輪が消滅した後、副葬品を埋葬する風が衰退した、7世紀後半から8世紀前半にかけて郷戸主(※)層が築造した古墳群と考えられている。
【開口している横穴式石室】
飯塚・招木古墳群は大きく飯塚、招木地区に分かれており、30号墳は
南側の飯塚地区のに所在し、古墳群中では中規模の円墳である。
1973年(昭和48年)に行われた古墳群の分布調査時に確認された、玄室の露出していた10基の古墳のうちの1基である。
しかし、10基のうち、玄室の状況の確認が行われたのは32号墳などの4基のみで、この30号墳の玄室については測量など行われていない。
古墳群中で、古墳の側面や麓などに芋室(芋を保管?)を設けた例がいくつかあるが、この30号墳の西側にも芋室が設けられていたようで、報告書に記載がある。
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