古墳の森TOP千葉の古墳栄町の古墳成田市の古墳 千葉県の探検古墳一覧

りゅうかくじ105ごう いわやこふん
龍角寺105号 岩屋古墳
【Mound No.105 of RYUKAKU-JI, IWAYA】
探検日(写真撮影日)  平成15年03月22日
第二回探検日(写真撮影日)  平成21年11月23日
最新データ更新日  平成21年11月24日
探検日誌・ブログ版

史跡指定 国指定史跡 龍角寺古墳群・岩屋古墳 昭和16年1月27日指定 (墳丘のみ)
平成21年2月12日周辺含め追加指定
所在地 千葉県印旛郡栄町龍角寺字池下1601他  『千葉県立房総のむら』内、風土記の丘 アクセス Mapion地図

↑機内の天皇陵に匹敵するほどの巨大方墳。
7世紀後半創建の龍角寺との関係から、中央の有力豪族(蘇我氏)との結びつきが指摘されている。

↑説明看板。クリックで拡大。

龍角寺古墳群中の一基。

【種類】
方墳
3段築成

【サイズ】
東西:79m
南北:80m
高さ:13.2m
墳頂平坦面:17m×19m

墳裾から約1mほどの高さに平坦面、さらに5m〜6mの高さのところに、1段目の平坦面がある。 

【 周堀】
南側を除いて幅3m、深さ約1m

【築造年代】
7世紀後半

【調査】
昭和45年、墳丘と横穴式石室を測量調査。


北西約330mにはこの古墳の縮小版ではないかと思われるような龍角寺106号 みそ岩屋古墳がある。
 


【埋葬施設】
南辺の墳裾部に2基の両袖型横穴式石室。
江戸時代以前の開口。

 

【東側の石室】

両袖型横穴式石室
切石の互目積み
玄門よりの西側壁に刳込があり、閉塞装置の構造。

西側石室より大きく、両袖型玄門付で羨道部を欠く。


【石室サイズ】

全長:6.45m
玄室長:5.8m
奥壁幅:2.41m
玄門寄り幅:1.64m(推定)
高さ:3.2m

【石棺】

奥壁に沿って緑泥片岩を用いた造り付けの石棺がある。

 

↑東側壁の玄門寄り部分が崩壊していて、現在は ビニールシートで覆われている。

第一回探検時の写真→
この時も塞がれていて中は見られなかった。



【西側の石室】

両袖型横穴式石室
切石の互目積み
側壁が天井に向かってアーチ形になる構造。

石室技法としては新しい段階のものだそう。
 

←格子ごしに中を観察することができる。
きれいなアーチ型。みそ岩屋古墳の石室と類似している。


【石室サイズ】

全長:4.8m
玄室長:4.18m
奥壁幅:1.64m
玄門部幅:1.38m
高さ:2.29m


【石材の凝灰質砂岩】

この地域で産出する、貝の化石を多量に含んだもの。周辺地域の古墳だけに使用されている特徴的なものである。


↑こんな風に貝の化石が含まれている。石材としては心もとないような気がする……。

←ぽつぽつと白く見えるのが、貝の化石。 


栄町教育委員会の一覧表とは古墳の番号がずれている。

【参考文献】
房総の古墳を歩く(改訂版) 芝山町町立芝山古墳・はにわ博物館友の会

古墳の森TOP千葉の古墳栄町の古墳

千葉県の探検古墳一覧

 

房総の古墳を歩く(改訂版)
房総の古代・上海上氏族
房総の古代史をさぐる

著者:麻生優 /鈴木道之助
出版社:築地書館
価格:税込 1,890 円

古代の生きた姿を、県内にとどまらず関東及び日本の歴史との関連で解きあかし、最近の発掘のうごきもくわしく述べました。また、ミニガイドや展示施設一らんも付し、ガイドブックにも活用できる、中・高生からのたのしい読物。

【目次】
1 房総の古代史をまなぶ/2 房総のあけぼの―旧石器時代/3 房総の成立と縄文文化/4 農耕文化のめばえ―弥生時代/5 大王の鉄剣をさぐる―古墳時代/6 瓦でさぐる古代寺院のなぞ/7 房総の遺跡―最近のうごきから/付(千葉県のおもな古代史関係展示施設/千葉県のおもな古代史関係研究機関)
房総の古墳を歩く(改訂版)  

芝山町町立芝山古墳・はにわ博物館友の会

芝山町立博物館友の会の会員が、実際に千葉県内の代表的な古
墳を歩き、わかりやすく、歩きやすい古墳歩きのガイドブック。
 平成の市町村大合併に合わせ、案内地図や市町村名を改めた改訂版で、新たに
千葉市南部地区のコースを追加。

 

 

 

inserted by FC2 system