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  じぞうやまこふん(とんがらしやまこふん) / じぞうやまこふんぐん
地蔵山古墳(とんがらし山古墳) / 地蔵山古墳群


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地蔵山古墳群中の主墳

伊勢崎市(旧赤堀村)、地蔵山と呼ばれる小丘陵に築かれた地蔵山古墳を主墳とする群集墳 。

上毛古墳綜覧」には27基(赤堀村1号墳〜27号墳)記載されていたが、その後の発掘調査などで28基(綜覧記載漏れ五目牛1号墳〜28号墳)の計55基が確認されている 。

開発などによる破壊が著しく、2019年4月現在、墳丘が確認できるのは5基のみとなっている。

地蔵山古墳は独立した小高い丘陵上に築かれており、群中の他の古墳を見渡せる位置にある 。

丘陵と墳丘の区別が分かりづらく帆立貝の墳型も良く分からない。

帆立貝型古墳には2つのタイプがある
【1】円丘主体で小さな基壇をつけたもの
【2】前方後円墳の前方部が短いもの

伊勢崎市には帆立貝型が多いが、【1】のタイプのように見える。
他に丸塚山古墳鶴巻古墳など


墳丘上には唐辛子地蔵尊

正式には「地蔵山」で、地蔵堂が祀られる以前は「大山」と呼ばれていたようである。

 このお堂のお地蔵様は元は「五目牛間野田」という場所の畑から掘り出されたが、お地蔵様が高い所に上りたいと希望を述べたため、この地に祀ることになった。

エンガ地蔵と呼ばれていたが、村人が疫病から救われた後、唐辛子をお供えするようになり
唐辛子地蔵と呼ばれるようになったということだ。



▲南側、赤堀村7号墳から

左が帆立貝式の前方部で、
右が後円部だが良く分からない



▲南側から

小丘陵の上に築かれており、
南側は廃車置場になっている

▲後円部墳頂

唐辛子地蔵尊を祀るお堂へは
北側から上る道がある

墳頂部は平坦

▲墳頂に咲く白とピンクの桜

訪れる人もなく、周囲の音が
何も聞こえない静寂なお堂の
前に、ひっそりと咲き乱れる
二色の桜は夢幻のように美しい


▲丘陵上、後円部の東の裾に
大きな石が複数ある

未調査で埋葬施設は不明だが
石室石材の一部か?

▲唐辛子地蔵尊

地元では、「トンガラシ地蔵」と
呼ばれているため、「とんがらし山
古墳」とも呼ばれている
 
所在地 群馬県伊勢崎市五目牛町690外
(佐波郡赤堀村大字五目牛字下通691)
アクセス
駐車場

伊勢崎市の古墳地図
別名 群馬古墳総覧 伊勢崎市596
 綜覧:赤堀村1号古墳(地蔵山)
大山
築造年代  
形状 前方後円墳(帆立貝式)
墳長:約60m 後円部径:40m 後円部高:約3.6m
(上毛古墳綜覧では円型)
埋葬施設 未調査
出土品  
周辺施設  
発掘 未調査
参考資料    

探検日(写真撮影日)  2019年04月22日
最新データ更新日  2019年06月17日

【参考文献】
群馬県古墳総覧〈2017〉本文・一覧表編/古墳分布図編
□「古墳めぐりハンドブック」群馬県立博物館

群馬の遺跡〈4〉古墳時代1―古墳
東アジアに翔る上毛野の首長 綿貫観音山古墳 (シリーズ「遺跡を学ぶ」119)
スソアキコのひとり古墳部 (コミックエッセイの森)
東国大豪族の威勢・大室古墳群 群馬 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
関東古墳探訪ベストガイド
関東・甲信越古代遺跡ガイド
上州路散歩24コース
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上州路散歩24コース

著者:群馬県歴史教育者協議会
出版社:山川出版社(千代田区)
サイズ:新書/220p
発行年月:2004年01月
税込 1,470 円

上州路の散歩コースと散歩事典。東国一の古墳文化上毛野、江戸北辺の守り上州、近代化遺産の宝庫群馬、常に時代の先端であった上州の地を訪ねる。
【目次】
第1部 上州路散歩24コース(相沢忠洋ゆかりの地を訪ねる/古墳時代上毛野の豪族をしのぶ/赤城山南麓の古墳群を巡る/上野国府・国分寺周辺を歩く/上野三碑ゆかりの地をたどる/中世新田荘を歩く/上野の名城箕輪城周辺を歩く/白井城と白井宿を歩く/東毛の山城に戦国をしのぶ/上州真田氏ゆかりの地を巡る ほか)/第2部 上州路散歩事典
東国古墳時代の研究

著者:右島和夫
出版社:学生社
サイズ:単行本/394p
発行年月:1994年05月
税込 7,646 円

【目次】
第1章 保渡田古墳群の研究/第2章 上野における群集墳の成立/第3章 上野の初期横穴式石室の研究/第4章 上野における横穴式石室の変遷/第5章 角閃石安山岩削石積石室の成立とその背景/第6章 総社古墳群の研究/第7章 截石切組積石室の研究/第8章 古墳からみた5、6世紀の上野地域/第9章 古墳からみた6、7世紀の上野地域
群馬の遺跡(4)

著者:群馬県埋蔵文化財調査事業団
出版社:上毛新聞社
サイズ:単行本/177p
発行年月:2004年11月
税込 1,300 円

【目次】
第1章 古墳時代の群馬は元気だった―群馬古墳学入門/第2章 豪族居館の発見/第3章 埴輪と古墳と古墳時代/第4章 巨石横穴式石室と豪華な副葬品―綿貫観音山古墳とその被葬者/第5章 多田山の唐三彩が語る歴史/第6章 群馬における古墳研究の歩み―『発墳暦』から観音山古墳・三ツ寺1遺跡まで/学習へのいざない
群馬の遺跡(5)

出版社:上毛新聞社
発売日:2005/01/01
サイズ/ページ:21cm/
定価:1,301 円

目次:
第1章 こうして古墳時代は始まった
第2章 黒井峯遺跡の発見
第3章 水田と畠
第4章 炉からカマドへ、農民たちの生活
第5章 群馬県の古墳時代集落研究のあゆみ―入野遺跡から黒井峯遺跡まで
学習へのいざない

 

 

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