|
【南大塚古墳群】
南大塚古墳群は入間川右岸にあり、台地縁辺に沿って約3㎞に渡って、5世紀後半から7世紀代にかけて造られた古墳群。
前方後円墳の南大塚4号墳(消滅)を中心とし、主に小円墳で構成された群衆墳である。
中でも、全国的にも稀な上円下方墳として有名な山王塚古墳は古墳群中最大の規模で、最後の築造と考えられている。
消滅した古墳も含めて、4つの支群の27基が確認されているが、現在、多くの古墳が開発などのために消滅し、確認できるものは年々減少している。（南大塚古墳群参照）
川越市のＨＰによると、南大塚古墳群は南大塚1号墳から9号墳と山王塚古墳の計10基で構成されており、
この西中原1号墳以西のものは近隣に所在する古墳とされている。
入間川右岸に所在する的場古墳群の牛塚古墳と対峙する位置に所在し、両者の勢力の関係が気になるところである。
|
▲南側から周辺の古墳が次々と消滅している
中で、これも風前の灯かもしれない
|
【西中原3号墳（中原古墳）】
南大塚古墳群の4つの支群のうち、関越道の東西にまたがり分布する豊田本支群中の1基である。
豊田本支群は4支群のうち、最も数が多いが、関越道建設や宅地造成などにより、ほぼ消滅、関越道の西側に数基残存するのみである。
西中原3号墳は関越道の西150mほどの農地の中に所在する。
「埼玉県古墳詳細分布調査報告書 」では「中原古墳」、「埼玉の古墳
北足立・入間 」や川越市のHPでは「西中原3号墳」としている。
西中原1号古墳は北東200mほど
の関越道の側道沿いに所在し、そのすぐ北に西中原2号古墳は接していたはずだが、中世の墳墓だった可能性がある。
150mほど西に、大東公民館脇古墳（永久保古墳）が所在したが、2013年に消滅したようである。
|
