【白石古墳群・七輿山支群】
鮎川の西岸に、南北約2キロにわたって展開される群馬県屈指の大古墳群・白石古墳群を構成する4つの支群
の一つ、七輿山支群に分類され、七輿山古墳群と表記される場合もある。
中心となる七輿山古墳(国指定史跡)は、白石古墳群全体のの中でも最大規模で、稲荷山支群の白石稲荷山古墳(国指定史跡)と共に群を抜いており、東日本でも最大級である。
七輿山支群には他に2基の前方後円墳(宗永寺裏西塚古墳、宗永寺裏東塚古墳)が
現存するが、規模の縮小化されたものである。
最北端に位置する伊勢塚古墳は不正八角形を疑われる円墳で、模様積みの美しい石室は一見の価値がある。
稲荷山支群の中心部と、七輿山古墳を含む地域一帯が、現在、毛野国白石丘陵公園として整備を進められている。
【宗永寺裏西塚古墳】 七輿山古墳の東に近接する宗永寺境内に残存する2基の前方後円墳のうちの1基。
1935年(昭和10年)の群馬県下の古墳の一斉調査では、美土里村4号古墳と採番されている。
「群馬県遺跡台帳」には「石室は減失、その石材が散乱」とあり、横穴式石室を有していたと推定されているが、早い時期に失われたようである。
七輿山支群に現存する3基の前方後円墳の中では最後に造られたものであるが、先行する七輿山古墳と比べて、規模は約1/3ほどに縮小化されてしまっている。
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