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うちぼりいせきぐん えむ1ごうふん(あらとむら57ごうこふん) / おおむろこふんぐん
 内堀遺跡群 M-1号墳(荒砥村57号古墳) / 大室古墳群
 

※写真は全てクリックで拡大します※


大室古墳群中の一基

大室古墳群は、国指定史跡となっている4つの前方後円墳を中心に、20数基の古墳から成り、現在、大室公園内に6基が保存整備されている。

前二子古墳中二子古墳後二子古墳の3基の大方前方後円墳は、畿内でも大型の前方後円墳が造られなくなる6世紀初頭から後半にかけて相次いで築造された 。

この赤城山南麓にはこの古墳を取り巻くように1000基以上の古墳が存在したと言われているが、この3古墳に匹敵するほど大規模で、しかも隣接して3基並んでいるのは、群馬県でも他に例が なく、この古墳群を造営した豪族の威勢を思わせる。
 

内堀遺跡群

「大室公園」として大々的に整備するにあたり、公園予定地内の埋蔵文化財が調査されたが、その総称を内堀遺跡群という。

便宜上、内堀遺跡、上縄引遺跡など別の名称をつけられてはいるが、3基の大型前方後円墳を中心とした一つの古墳群を形成している
 

被葬者と上毛野氏

この地は上毛野氏の本拠地で、古墳群は上毛野氏の墳墓ではないかと言われている。
(毛野氏とは東国を治めた第10代崇神天皇の長子・豊城入彦命(とよきいりひこのみこと)の子孫で、後に上毛野氏、下毛野氏に分かれた )

1878年(明治11年)、前二子古墳後二子古墳の石室が開けられ、 それぞれ豊城入彦命御諸別王の陵墓として申請されたが、 決定的な根拠に欠くとして、治定されなかった。                      
 



▲西側から

左が前方部、右が後円部

二段築成らしいが、墳丘の上部は
耕作により削平されていた

大室公園の整備に伴い、調査
され、調査後、盛り土などを
して復元、整備された
 


▲平面図と断面図
「内堀遺跡群II」より

主体部は横穴式石室と推定
されるが、盗掘を受け、石材が
抜き取られ、破壊されていた
(数値は発掘調査により推定)

埴輪は形象埴輪の割合が多く
円筒埴輪は3mごとに配列
 

▲古墳前の解説板

古墳名についているMは古墳
(マウンドか?)の略称で内堀
遺跡では6基数えられている

他にH(住居跡)、C(周溝墓)、
Z(石槨墓)などの多数の
遺構が確認されている
 


▲発掘調査時の航空写真


円墳に近い帆立貝式墳?

帆立貝型の前方後円墳とする資料もあるが、円墳に近い形で、周溝も円形であり、『上毛古墳綜覧』でも円墳とされていた

帆立貝型でも、前方後円墳の前方部が未発達で極端に短く前方後円墳に分類されるものと、円丘中心で小さな基壇をつけた円墳に近いのものがあるが、平面図を見る 限りでは、周溝も円形であり、円墳に近い帆立貝式墳のように見える。
 

別名 荒砥第57号墳(上毛古墳綜覧)
内堀M-1号墳、内堀1号墳
所在地 群馬県前橋市西大室町2273-2、2269
(旧荒砥村下縄引) 綜覧の上縄引は誤り?
史跡指定 なし アクセス
駐車場

大室公園の北側駐車場のすぐ側 
築造年代 6世紀後半
形状 帆立貝式古墳(前方後円墳)
墳長:35.2m 長さ(周溝を含む):37.4m
前方部幅:17.8m 全長6.5m
後円部径:26.4m 長さ(堀の外側まで含む):38.8m
後円部高さ:3.1m
埋葬施設 横穴式石室 両袖型
南北:6.8m 東西:5.7m
深さ(奥壁付近):1.5m 入口付近:0.7m
玄室長;約4m 奥壁幅:2.5m
羨道長:1.8m 幅1.36m
出土遺物 師土器片7、須恵器片1、埴輪片153、形象埴輪と円筒埴輪片、靱や、大刀の破片
周辺施設 【葺石】なし
【埴輪】2条と3条突帯
【周溝】円形
調査暦 (発掘)昭和63.5.18〜昭和63.10.31 更新履歴

探検日(写真撮影日)  2002年00月00日
第二回探検日(写真撮影日)  2016年03月03日
最新データ更新日  2019年09月05日

文献 『大室古墳群 史跡前二子古墳・中二子古墳・後二子古墳ならびに小古墳 保存整備事業報告書』前橋市
『前橋市 大室古墳群』 前橋市教育委員会
東国大豪族の威勢・大室古墳群 群馬 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
『内堀遺跡群、II、III、V』 前橋市埋蔵文化財発掘調査団(1998)
『前橋市史 第1、2巻』 1971 前橋市
『群馬県史 資料編3』 1981 群馬県
『上毛古墳綜覧』 1938 群馬県
群馬県古墳総覧』2017 群馬県
【参考文献】
□「古墳めぐりハンドブック」群馬県立博物館
群馬の遺跡〈4〉古墳時代1―古墳
東アジアに翔る上毛野の首長 綿貫観音山古墳 (シリーズ「遺跡を学ぶ」119)
古代上毛野をめぐる人びと
東国大豪族の威勢・大室古墳群 群馬 (シリーズ「遺跡を学ぶ」)
古代東国の王者―上毛野氏の研究

 


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上州路散歩24コース

著者:群馬県歴史教育者協議会
出版社:山川出版社(千代田区)
サイズ:新書/220p
発行年月:2004年01月
税込 1,470 円

上州路の散歩コースと散歩事典。東国一の古墳文化上毛野、江戸北辺の守り上州、近代化遺産の宝庫群馬、常に時代の先端であった上州の地を訪ねる。
【目次】
第1部 上州路散歩24コース(相沢忠洋ゆかりの地を訪ねる/古墳時代上毛野の豪族をしのぶ/赤城山南麓の古墳群を巡る/上野国府・国分寺周辺を歩く/上野三碑ゆかりの地をたどる/中世新田荘を歩く/上野の名城箕輪城周辺を歩く/白井城と白井宿を歩く/東毛の山城に戦国をしのぶ/上州真田氏ゆかりの地を巡る ほか)/第2部 上州路散歩事典
東国古墳時代の研究

著者:右島和夫
出版社:学生社
サイズ:単行本/394p
発行年月:1994年05月
税込 7,646 円

【目次】
第1章 保渡田古墳群の研究/第2章 上野における群集墳の成立/第3章 上野の初期横穴式石室の研究/第4章 上野における横穴式石室の変遷/第5章 角閃石安山岩削石積石室の成立とその背景/第6章 総社古墳群の研究/第7章 截石切組積石室の研究/第8章 古墳からみた5、6世紀の上野地域/第9章 古墳からみた6、7世紀の上野地域
群馬の遺跡(4)

著者:群馬県埋蔵文化財調査事業団
出版社:上毛新聞社
サイズ:単行本/177p
発行年月:2004年11月
税込 1,300 円

【目次】
第1章 古墳時代の群馬は元気だった―群馬古墳学入門/第2章 豪族居館の発見/第3章 埴輪と古墳と古墳時代/第4章 巨石横穴式石室と豪華な副葬品―綿貫観音山古墳とその被葬者/第5章 多田山の唐三彩が語る歴史/第6章 群馬における古墳研究の歩み―『発墳暦』から観音山古墳・三ツ寺1遺跡まで/学習へのいざない
群馬の遺跡(5)

出版社:上毛新聞社
発売日:2005/01/01
サイズ/ページ:21cm/
定価:1,301 円

目次:
第1章 こうして古墳時代は始まった
第2章 黒井峯遺跡の発見
第3章 水田と畠
第4章 炉からカマドへ、農民たちの生活
第5章 群馬県の古墳時代集落研究のあゆみ―入野遺跡から黒井峯遺跡まで
学習へのいざない
 

 

 



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